坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。新ブログ「人の言うことを聞くべからず」+を開設しました。古代史、神話中心のブログです。

『汚い』音礼讚ーージャニス・ジョプリン

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私は、はてなの盟友引っ込み屋氏のブログ『引っ込み思案』の愛読者である。
引っ込み思案 http://hikkomiya.hatenablog.com/
引っ込み屋氏のように、素人には困難な音楽理論を、素人の私にも伝わるように文章を書ける人物はめったにいない。 私の音楽の見識では、音楽に関する記事を書くことは一生できないかもしれない。 しかし一度だけ、引っ込み屋氏をまねて、音楽関連の記事を書くという無謀な試みをしようと思う。
私の洋楽デビューは遅く、三十代の半ばだった。 洋楽の魅力を知ってから、漁るようにCDを買い集めたが、その中で特に私の心に響いたのが、ジャニス・ジョプリンの曲だった。 まずは、ジャニスの曲を聴いて頂こう。『move over』(邦題『ジャニスの祈り』)

続いて、『try just a little bit harder』

シャウトするジャニスがすごい。

ジャニスの心の中にあるもの全てを吐き出すような歌い方は、当時「『水瓶座の女』成立の背景」で述べた状況にあった私にヒットした。
http://sakamotoakirax.hatenablog.com/entry/2015/01/12/015818

なけなしの金で買ったCDを、何度も聴いた。あの時ほど熱心に音楽を聴いた時はなかった。
しかし、ジャニスの魅力はそのエモーショナルな歌声だけではない。 ジャニスは、実は声質が悪い。 ジャニスに限った話ではなく、60年代のアーティストは、多くが声質が悪いか、歌唱力が低かった。 ジャニスは歌唱力は低くはないが、同時代のアレサ・フランクリンと比べても、声質、音域共にはるかに劣る。しかしこのような彼等の下手さが、多くの人々の心を捉え、今も聞かれ続けている。
今度は『piece of my heart』(邦題『心のカケラ』を紹介しよう。ジャニスの声もそうだが、注目すべきはイントロのギターである。

「聴きづらい」と思われる方も多いのではないだろうか。私も最初はそうだった。 だから聴き慣れるまで聴く必要があるのだが、慣れると強烈に心に響く。思うに、声質の悪さ、聴きづらい音という「汚さ」は、心の闇にこそ響くのではないだろうか。

続いて、『ボールとチェーン』

コズミック・ブルース』

『ミー・アンド・ボビーマギー」

「汚い」音というテーマからは外れるが、ジャニスを紹介する以上、外すことのできない名曲である。 もっとも、この曲も少々わかりにくい。もしこの曲の良さがわからなければ、20回聴いて見るといい。20回聴いて良いと思わなければ、その後何回聴いても、良いと思わないだろう。