坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。新ブログ「人の言うことを聞くべからず」+を開設しました。古代史、神話中心のブログです。

汚職について思考停止する日本人

安倍首相は大阪の地震で対策をとらずに予算の審議に入ったことで批判を浴びたが、これには意味がある。
地震は大阪で起こり、大阪では秋に都構想の住民投票がある。
地震の際、松井知事、吉村市長が懸命に対応を行っており、その分維新の株が上がっている。
維新はこの事件を、府と市の二重行政の問題に結びつけてくるだろう。
切り捨てる予定の都構想も、賛成が少なすぎては橋下氏の政界復帰に繋げられない。安倍政権の大阪地震の無視は、維新への援護射撃である。

森友、加計問題であれほど嘘が並べられたのは、議院証言法に問題がある。


第四条 証人は、自己又は次に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのあるときは、宣誓、証言又は書類の提出を拒むことができる。

一 自己の配偶者、三親等内の血族若しくは二親等内の姻族又は自己とこれらの親族関係があつた者

二 自己の後見人、後見監督人又は保佐人

三 自己を後見人、後見監督人又は保佐人とする者

 

刑事訴訟法の証人の場合は、


第百四十六条 何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。

第百四十七条 何人も、左に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。

一 自己の配偶者、三親等内の血族若しくは二親等内の姻族又は自己とこれらの親族関係があつた者

二 自己の後見人、後見監督人又は保佐人

三 自己を後見人、後見監督人又は保佐人とする者

 

とあり、拒否できるのは証言のみである。
議院証言法と刑事訴訟法の保護権益は同じものである。
ならば法律上の宣誓を拒否する必要はない。証言のみを拒否すればいい。
議院証言法が宣誓を拒否できるようになっているのは、法律上の宣誓をして虚偽の証言を行えば偽証罪に問われるが、宣誓をしなければ偽証罪にならない。
だから基本的には、宣誓せずに嘘の証言で潔白を「立証」するために宣誓を拒否できるようになっている。
もっともこの「基本的な」目的が果たされることはほとんどない。嘘のほとんどは見抜かれているからだ。しかしそれでいて、議院証言法は政治家の利権を保護している。

刑法では汚職について、


第百九十三条 公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したときは、二年以下の懲役又は禁錮に処する。

 

となっている。

一方共犯は、


第六十条 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

(教唆)

第六十一条 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。

2 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。

 

となっている。

法理論上、安倍首相を汚職の罪に問えないことはなかった。しかし証拠が揃わなかったのである。安倍首相が官僚に指示した「教唆」の証拠は挙がらず「忖度」となった。
本来、安倍首相を罪に問えないことを問題にすべきだった。しかし野党は「嘘」を問題とした。
これはミスリードである。野党が「嘘」を見抜き、安倍政権がさらに嘘をつくことで、安倍政権の支持率は逆に上がってしまった。
これは、安倍政権の「嘘」を国民が必要としているということであり、野党は安倍政権と共同して、大量の「嘘」を国民に提供したのである。
本来汚職を問題にして、汚職の先にある利権や不正を追求するのが筋だが、それをしなかったのは野党もまた、利権や不正に依存しているからである。

www.yomu-kokkai.com

は野党が安倍政権の「嘘」を見抜いたことを重要視するが、それ自体が安倍首相が汚職をしていることから目を反らす結果になっている。国民は汚職に対して思考停止していたいのである。

http://この観点で見ると、安倍さん・安倍政権に違法不正がなく、直接行政を捻じ曲げるような指示がなくても、昭恵さんの森友学園の名誉校長就任や、実質的事業者選定に入った段階での加計さんとの飲食は問題だった。朝日が報じる前に、森友土地値引きの不適正を自ら解明すべきだった。

橋下氏は問題の本質をわかっていながら、思考停止する国民に媚びている。

小泉進次郎氏が国会の改革案を打ち出している。

モリカケで政策議論ができない国会 小泉議員ら自民若手が画期的な改革案

将来的に是非やって欲しいと思うが、今この改革案が実現したらと考えると面白い。改革案の実行は、安倍政権、引いては政治の求心力の低下となるだろう。

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