坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。サブブログ「人の言うことを聞くべからず」+では古代史、神話中心にやってます。 NOTEでもブログやってます。「坂本晶の『後悔するべからず』 https://note.com/sakamotoakiraxyz他にyoutubeで「坂本晶のチャンネル」やってます。

今や左派より右翼の方が優れている

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で司法関係者が山口真帆についてぶつぶつと語っているのを

山口真帆を救えない奴ら - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

でデマだと書いたが、後で本当にそうじゃないかと思った。少なくともそう語った「司法関係者」はいるんじゃないかと。
山口事件に「司法関係者」が関わったのは、推測を交えて3回ある。一回は山口が示談をした時、2回目は第三者委員会の調査、3回目はNGTと犯人の裁判の時。
裁判では、山口は呼ばれなかった。呼ぶはずがないのである。「司法関係者」の話が犯人の裁判での証言ならば。
もし山口が裁判に呼ばれて犯人の証言を聞けばそれに反論し、犯人を偽証罪にすることも不可能ではない。
しかし山口が裁判に呼ばれず、犯人とNGTが口裏を合わせればそれは「証明された」ことになり、マスコミがその内容を書くのは「問題ではない」ことになる。そうなれば司法がらみの陰謀である。

さて、今回は維新の記事。
大阪万博が決まって都構想実現の機運が高まると、右翼の大物が続々と橋下氏に接近してきた。上念司氏、有本香氏、百田尚樹氏などである。
その後維新は都構想のためのダブル選挙を敢行。松井氏、吉村氏とも当選し、府知事と市長が入れ替わった。その間藤井聡氏が都構想を批判したが、

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と小西禎一元大阪副府知事の主張と逆なのを露呈してしまった。
さらにその後、橋下氏は政教分離を否定して靖国神社の国有化を主張し、百田氏と論争した。私は政教分離否定には反対だが、それでもこの論争は見応えのあるものだった。特に極東軍事裁判でなく、日本で基準を作って分祀を行うというのは非常に斬新だった。
後に再び論争になった時は決裂状態になったが、私は右翼は完全には橋下氏と手を切っていないと見ていた。実際、有本氏と上念氏が橋下氏に再接近している。

藤井氏のような官僚と右翼はケインズ主義という点で、元来親和性があった。
だから都構想でも反対に転じて良かったのだが、右翼は緊縮財政ともいえる維新を支持した。
そうなったのは、右翼が自分達なりの「正しさ」 を求めた結果だろう。
もちろん右翼が全て正しいというのではない。森友問題で安倍首相無謬説に拠ったように、右翼にはたくさんの間違いがある。しかしたくさんの間違いがあればこそ、どこかに「正しさ」を求めるのである。その「正しさ」を右翼は都構想と維新に求めた。
別に緊縮財政とケインズ主義は矛盾しないのだが、右翼が逆ベクトルに向かったという印象はある。
ケインズ主義、歴史修正主義、自主憲法、永続敗戦構造が、従来のステレオタイプな右翼のあり方だったが、ここにきて、このステレオタイプな型が崩れてきている。さらにれいわ新選組MMT理論を唱えたことで、ケインズ主義は右翼の専売特許ではなくなった。
もし維新が、将来ケインズ主義的な主張をすることがあれば、ケインズ主義を捨てて緊縮財政論に転じる右翼が出るのではないかと私は思っているが、そうなるのは維新に接近しなかった者だろう。もし私の考えが当たっていれば、右翼はその時大分裂を迎え、そのキャスティングボードを握るのは維新になる。

この記事は、右派と左派のどちらが優れているかを論じるためのものである。
今は、右派の方が左派より優れている。
確かに右翼は多くが横暴で、話もろくに噛み合わない。一方左派は多くが理論的である。
しかし思うのは、根本的なところは変わってないんじゃないかということである。
確かに左派は理論的だが、都合が悪いと無視する。無視するくせに、異なる意見の者に対する根本的な敬意がない。
橋下氏はダブル選挙の時は対抗馬の小西氏、靖国論争の時は百田氏に敬意を持って接した。
「考えが近いんだから、そのくらいの差異で敬意を失わないのは当然」と思うならそれは当たらない。橋下氏は韓国に同情的だし、維新は日韓関係が最悪なこの時に議員を韓国に派遣している。今や右派の方が幅が大きいのである。
左派は維新について語ることが少ない。
その理由は、橋下氏や維新は簡単に論破できないからである。橋下氏の政界復帰にしてもそうで、都構想が可決すれば橋下氏は政界復帰するとみんな思っているが、橋下氏が否定しているので言わない。
そうやって無視、無視、無視。その結果言えることがなくなってしまっている。言えなくなっているのに進歩しようとしない。
右翼はもはや違う。「この点では妥協しないけど、この点は支持する」という側面が、右翼の中で強くなっている。左派は「この点で駄目だから他の点でも駄目」が基本スタイルである。
それが派遣社員に対して良く表れた。左派のリベラルは派遣へのダブルスタンダードのためのものだが「氷河期世代」という形で派遣にスポットが当たると、リベラルが後退し、護憲色が強まるという「先祖返り」を起こしている。
戦略的誤りである。左派の強化は未来のない護憲を捨ててリベラル色を強める方向にある。
山口真帆の件では、

山口真帆を救えない奴ら - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

では大部批判したが、それでも山口に同情的なのは右派的な人達だと思っており、その点は評価している。このように言うのは、山口に冷淡なのは左派の方で、むしろ山口の破滅を望んだと見ているからである。
このように、右翼は左派よりバラエティーに富み、異なる意見の者に敬意を持つ幅が広く、柔軟で進歩が可能な層となっている。

左派には、自分達が理性的だと思っている限り、進歩は訪れない。今左派が右翼に負けているのも当然である。大いに反省すべきだろう。

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