坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。サブブログ「人の言うことを聞くべからず」+では古代史、神話中心にやってます。 NOTEでもブログやってます。「坂本晶の『後悔するべからず』 https://note.com/sakamotoakiraxyz他にyoutubeで「坂本晶のチャンネル」やってます。

不合理な工場はとっとと移転させたい

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賛成。ということ今日は、次期総理最有力候補の菅官房長官が言ってくれなければお蔵入りにしようと思っていたネタをひとつ。

私は派遣社員として製造業で働いているが、工場というのはいくつかの棟が組み合わさってできているところが多い。
戦前の軽工業中心の経済から重化学工業に移行するにあたり、資本も限られている中で、用地を確保した上で一棟か二棟でスタートし、日本経済が発展するにつれて工場も事業を拡大して棟の数を増やしていくというやり方をしてきたからだと思う。
その後デフレの時代に入り、工場事業の見直しをするようになったが、見直しをしてもどうしても不合理な面が残ることがある。
私の工場での経験から言えば、工場勤務は肉体労働のため、ホワイトカラーに比べて場所を広くとる必要がある。
その分工場自体が広い立地をとらなければならないが、事業発展に伴って棟を増やすやり方は、あくまでその時期の事業展開に合ったやり方でしかない。事業を縮小して合理化する必要に迫られると、新たな不合理が発生しやすいのである。
例えば私が派遣された会社のひとつなどは、合理化して出荷先ごとに分かれていた出荷場をひとつにまとめたが、製造工程を移動させることができなかったため、最終工程から出荷場まで、往復約5分は時間をロスするようになってしまった。出荷の人は一日に10回以上往復するので、一日に一時間以上ロスしていることになる。
こういう不合理が発生した場合、根本的に解決するには工場を移転するしかない。移転しないで工場を改修しようとすると、何かの作業を止めなければならなくなる。事業に支障をきたすから移転するしかないのである。
移転してどのような工場を建てればいいかを素人ながら述べれば、できるだけ正方形に近い形にして、将来の事業の見直しの可能性を考慮して内部の仕切りを少なめにするのがいいと思う。しかしもちろん工場移転などができるのは、高い収益を上げている企業だけである。

製造業が日本経済の2割程度でしかないのはわかってますよ。
工業団地を作って企業を誘致したりするのが時代遅れだというのもわかってます。
私は今自動車産業に派遣されているが、現在都会ではカーシェアリングが進んでおり、自動車の販売は大幅に落ち込むとも言われている。カルロス・ゴーン後進国で自動車が売れるからそれほど落ち込まないとも言っているが、一方でEV車が実用化されてきている。EV車は自動車と根本的に構造が違うので自動車産業より家電業界の方が近いところがあり、自動車産業の苦境はまだ続く。製造業で工場を移転できるほどの収益を上げるのは難しいのである。一日一時間のロスをする社員が一人か二人いても、、工場移転による合理化を図るほど収益に影響することではない。
工業団地の工場は、大体合理化の必要に迫られた場合にそれが可能な方形の敷地がある。
しかし工業団地にない工場の中には、崖っぷちに立地している工場などもあるのである。崖っぷちだから当然敷地が細長くなっている。土地の有効活用なんかしなくていいから、こういう立地は止めてほしい。

こうして製造業は、日本においてその役目を終えるまで小さなロスを積み重ねていくことになる。
しかし中小企業を統合してくれるというなら話は別。それに合わせて工場も可能なものは統合し、新しいカッコいい工場を新設して徹底的に合理化を図ればいい。そんなことを考える今日この頃でした。

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