坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。サブブログ「人の言うことを聞くべからず」+では古代史、神話中心にやってます。 NOTEでもブログやってます。「坂本晶の『後悔するべからず』 https://note.com/sakamotoakiraxyz他にyoutubeで「坂本晶のチャンネル」やってます。

「裏ネット」が表の世論を食い破る。

朝日新聞の記事。

www.asahi.com

朝日の主張は橋下氏の主張と骨子は同じである。
橋下氏はよく朝日と仲が悪いように言うが、私は朝日と橋下氏は案外近い関係だと思っている。3、4年前だったと思うが、橋下氏が政教一致を主張して靖国の国有化を唱えたことがあるが、それも朝日の記事だったと思う。

 

橋下徹を無謬にする維新の構造 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

で述べたように、橋下氏はあくまで菅政権の責任にすることに躍起で、自分を無責任なポジションに置くことで都構想の失敗を取り戻す算段である。今橋下氏が緊急事態宣言を出すように運動すれば救える命がいくらもあるのに、人を救うふりをするばかりで誰も救う気がないこの態度は実に腹立たしい。

その橋下氏のプレジデントオンラインでの記事だが、

president.jp

基本的に主張がほとんど隠れている。
有料の定期購読の連載自体を批判することにあまり意味はないが、以前の橋下氏は抜粋記事でもある程度無料で橋下氏の主張が読めるようになっていた。私はプレジデントオンラインの橋下氏の記事を定期購読したことはないが、定期購読した場合は無料で読む場合に比べてより内容の濃いものになっているか、定期購読した場合には無料で読む場合とは違う意図が読めるかどちらかだと思っていた。
また全く内容が見れない定期購読もある。そういうものは自分の主張によほど自身があるならやればよいと思っている。
しかし客引きのように興味だけ引いて、内容をすっぽり有料で覆ってしまうこのやり方は4、5年前の右翼のやり方に似ている。その右翼は戦争史観においてもウィキペディアでも閉め出されがちになっていて、今はyou tubeに進出している。松岡洋右の本がうんぬんとか言ってるのがそれである。
私は今そういう広告をろくに見る余裕もなく、もちろん松岡洋右の本も読んでいないが、結論から言えば批判する必要が生じない限りそんな本を読む必要はない。時間の無駄である。
右翼は過去の戦争を肯定することで自分を肯定したいだけで内容はすっからかんである。だから表で主張できなくて裏に回るようになる。つまり

リベラルの「先祖返り」、「ツイッター化」と政党の「多極化」 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

で述べた「ツイッター化」が進行して「離れ小島」があちこちに出来ているのである。
日本では空海最澄密教の伝授を拒否してから、日蓮宗を除いて各宗派が宗論をしない伝統が続いてきたが、まさに「歴史は繰り返す」である。
「離れ小島化」が進行する間、表には底レベルな議論が横行するようになる。

www.sanspo.com

つまらないことをする。菅首相のギャグセンスなどどうでもいい。

ネットの表での主張より、非公開のチャットなどでの議論が日本の世論を大きく形成している。私はこれを「裏ネット」と読んでいる。
この「裏ネット」の形成により、表の議論の意義は薄れていく。意義が薄れるだけでなく、「裏ネット」の情報の質が表の議論の質を上回るようになる。
それだけではない。「裏ネット」は日本人の強い同調圧力により形成されているが、最近それがひとつではなく分裂してきている。
分裂することにより、表の世論から孤立している者が、「裏ネット」を通じて自らの主張ができるようになっている。
しかもこの「裏ネット」は実質無法地帯である。一個人が非公開のチャットを通じて名誉毀損知的財産権の侵害に当たる発言をしても、基本的に個人情報保護法に守られる。だから「裏ネット」を通じて貴重な情報をどんどん流すことができる。
小説家やマンガ家は「裏ネット」で情報を流されて印税収入が減るということも起こり得る。
そのような場合、付加価値の高い製品を販売することで収入増を図るという方法があるが、薄利多売が一番得意な日本でどれだけ付加価値の高い製品を生み出すことができるだろうか?
サブカル、特にマンガ業界に限っていえば、『鬼滅の刃』連載終了以降、社会現象と言える作品が生まれていない。

『未来のミライ』は幼児虐待!?(ネタバレあり) - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

で述べた、体制を否定する作品群が流行した当然の帰結として、自己破壊運動により社会現象を生み出すエネルギーが枯渇してしまったのである。この衰退傾向はしばらく続くと思われる。当然値段を引き上げて収入を増やすことなどできない。マンガ業界は壊滅的な危機にさらされるだろう。
「離れ小島」となった右翼からも情報を引き出す必要はいずれ必ず生じる。しかし情報を得るのに多額の資金を投じる必要はない。一人が「離れ小島」の中に潜り込んで情報を盗んで拡散すればいいだけである。
また「裏ネット」を通じて、朝日、毎日、読売、産経という四大紙の不買運動を宣伝することも可能である。メディアが派遣の権利を認めないために派遣への不正の情報を隠蔽しているのは明らかなので、私も「裏ネット」に潜り込めたら是非不買運動を提唱してみたいものである。
もし成功すれば、5年くらいで四大紙のうち2社は倒産するのではないかと思っている。もっとも四大紙はどれも多角化経営を行っており、グループとして倒産することはないが、メディアからは撤退する企業は出てくるだろう。知識で表面を飾り立てても、中身がないものを人はいつまでも有難がったりはしない。つまり四大紙も右翼同様「離れ小島」になるのである。
このようになるのは、「裏ネット」をいつまでも放置しているからである。都合の悪いことを表で語らずに裏で語って済ますのは本来卑怯であり、いつかは表で語るように努力をしなければならない。しかしその努力を怠ると、コロナの患者が体内で増殖してやがて死に至るように、裏が表を食い破ってしまうのである。
だから各個人が裏に回らずに表で自分の意見を主張するようにして、裏を縮小していかなければならない。もちろん派遣の問題を含め、法が適用されていないあらゆる問題に光が当てられていくことになる。
そして

人を殺さずに日本人が現実感覚を持つのは不可能 - 坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

で述べたように、日本人は人も殺せないのに人の心を支配できると考えることの間違いを骨の髄まで理解する。だからあらゆる不正は集団による隠蔽ではなく傷害や殺人など暴力行為によって行われることになる。こうして日本は犯罪発生率が大幅に上昇する。

hochi.news

そうじゃない。go toがコロナの感染拡大に影響していないのをまず証明して、コロナ対策以外で何が重要なのか、その必要性を主張するのが筋である。

 

橋下氏+維新の態度は矛盾している。大阪では補償してまで時短営業させて、政府にはgo to中止批判を行う。自分の都合しか考えていないのである。
自民党の二階幹事長が菅政権のgo to中止に腹を立てているというが橋下氏の思惑に乗るようなことをするものではない。コロナの冬を無策で突っ切れば、来年秋の自民の大敗は必至である。橋下氏+維新はその隙を狙って、都構想否決後低迷する維新の挽回を謀っているのである。年末年始ならgo toを止めても景気への影響は少ないのだから。

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