坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。サブブログ「人の言うことを聞くべからず」+では古代史、神話中心にやってます。 NOTEでもブログやってます。「坂本晶の『後悔するべからず』 https://note.com/sakamotoakiraxyz他にyoutubeで「坂本晶のチャンネル」やってます。

ラスタファリ運動とボブ・マーリー

ラスタファリとは最後のエチオピア皇帝ハイレ・セラシェ1世の名前のひとつ。

ラスタファリ運動が起こったのは黒人開放とアフリカ回帰を目的とするものだが、神秘主義的な匂いがする。

「エジプトから王が到来する」という聖書「詩篇」の文言を根拠に、古代エジプトとは黒人でエチオピア人と同一人種だというやや強引な主張で、ハイレ・セラシェを黒人の救世主に仕立てあげた思想である。1910年代にジャマイカのマーカス・ガーベイという人が先の理由を根拠にパン・アフリカ主義を唱えたのがラスタファリ運動の始まりである。

1930年にハイレ・セラシェ1世が即位した時から、ラスタファリ運動は勢いをましていった。ハイレ・セラシェ1世はソロモン王とシバの女王の子孫を称しており、ラスタファリ運動はさらに神秘主義的な雰囲気を増していった。ラスタファリアンはハイレ・セラシェ1世をジャー(ヤハウェ)と呼んで崇めた。

 

まだジャマイカはイギリスの植民地で、ラスタファリアンは迫害された。ラスタファリアンは山に逃げ込んで共同生活を送り、ドレッドロックスや大麻などの独自の信仰を確立した。

1962年にジャマイカは独立したが、政情は不安定だった。

1966年にハイレ・セラシェがジャマイカを訪問すると、ラスタファリアンの思想をメッセージにした音楽、レゲエが確立した。そのレゲエ音楽の中で国際的な名声を得たのがボブ・マーリーである。

 

All around in myhome town

故郷のみんなは

They'ire tryin' to track me down

僕を見つけ出そうとしている

They say they want to bring me in guilty

僕を犯人にしたいんだ

For the killing of a deputy

副保安官を殺した罪で

(I Shot The Sheriffより)

 

マーリーの曲は、虐げられた人々に共感する共感が多い。

1974年にハイレ・セラシェがクーデターにより退位し、翌年に死去しても、ラスタファリ運動は衰えなかった。ラスタファリアンは「ジャーは生きている」と主張し続けた。

1976年、マーリーはコンサートのリハーサルで銃撃され、胸と腕を撃たれた。

しかし2日後にマーリーのコンサートに出演。

「このコンサートを開く事を二か月半前に決めた時、政治なんてなかったんだ! 僕は人々の愛のためだけに演奏したかった」と言って、マーリーは演奏をやりきった。

「この世界を悪くさせようとしてる奴らは休みなんか取っちゃいない。それなのに僕が休むなんて事ができるかい?」とマーリーは語った。

 

1981年、マーリー死去。死因は脳腫瘍と腫瘍の肺への転移と言われている。36歳。

 

Most people think

多くの人々は考える

Great god will come from the sky

「偉大な神が空から降りてきて」

Take away everything

「全てを取り除き」

End make everybody feel high

「誰もが天に登るはず」

But if you know what life is worth

だがもし価値ある人生を知ったら

You will look for on earth

地上に意味を見い出すはずさ

 

(Get Up, Stand Upより)

 

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