シーヴァは「せんせ」と二人で「外つ国」で暮らしている。
「せんせ」は外の者である。黒い、角の生えた怪物の姿をしている。シーヴァに触れるとシーヴァが呪われて、「せんせ」のような怪物になってしまうため触れないようにしている。
しかしある日、「黒の子」がシーヴァに触れてしまう。
「黒の子」は「せんせ」に似た姿をしているが、「せんせ」は元人間である。「黒の子」は「おかあさん」から生まれ、魂を探す役割を負いる身体が朽ちると、その身体を「おかあさん」に返し、「おかあさん」はまた新しい「黒の子」を生む。
しかし、「黒の子」に触れられても、シーヴァに呪いの徴候は見られない。
それでも「せんせ」はシーヴァに触れないようにしていたが、次第にシーヴァは呪いに影響されないのじゃないかと思い始める。
そんなある日、シーヴァはシーヴァを育てた「おばさん」に、人間の住む領域である「内つ国」に連れて行かれる。シーヴァはそこで人間の子として生活を送ろうとするが、「おばさん」は呪われてしまう。「おばさん」は「外つ国」で、シーヴァと「せんせ」と共に暮らすことになる。
しかし、「おばさん」はシーヴァとの思い出を次第に忘れていき、やがて木になって動かなくなる。
「黒の子」達は、「せんせ」を元人間ではなく、自分達と同じ「黒の子」ではないかと疑問を持つ。人間が呪いにかかれば、呪われた者は次第に全ての記憶をなくし木になるが、「せんせ」は人間だった頃の記憶はなくしても、それ以外の記憶はなくならないし、いつまで経っても木にならない。「黒の子」も記憶になくならないので、「黒の子」は「せんせ」を自分達と同じだと思った訳だ。
やがて、シーヴァが「内つ国」に連れ去られ、人々のために犠牲にされようとする。人々の魂を救済するために、シーヴァの命が必要だという訳だ。
そして衝撃の事実がわかってくる。「せんせ」はアルベルトという医者で、シーヴァはその娘だというのである。
また世界のあらましもわかってくる。はるか昔に父なる神と母なる神が争い、父なる神は母なる神からその身体を、母なる神も父なる神から身体を奪った。
外の者とは父の身体であり「肉体」、内の者とは母の身体であり「魂」である。父なる神は身体を取り戻すために外の者を呼び寄せ、「内つ国」に呪いを撒き散らしていた。
シーヴァは殺されそうになるが、すんでのところで王がシーヴァを逃がす。
シーヴァは「せんせ」のところに戻る。しかしシーヴァは、「せんせ」の娘ではなかった。
シーヴァは「せんせ」の姿を奪った元「黒の子」で、「せんせ」の記憶がシーヴァの姿を形作らせていた。
それを知った上で、「せんせ」はシーヴァと共に暮らす。
出会わぬことは幸せなのだ。出会うからこそ互いに不幸になり、苦しみが生まれてしまう。私達がそうであったように、これは世界の運命なのかもしれない。けれど、その不幸を受け入れて、ようやくのひとつなのかもしれない。それがーー呪いなのかもしれない、と
古代史、神話中心のブログhttp://sakamotoakiraf.hateblo.jp/もよろしくお願いします。