10年前は保守と言えば、自主憲法派、歴史修正主義、韓国嫌いの三拍子のステレオタイプばかりだったけど、最近ようやく保守も多様化してきた。喜ばしい限りである。
経済右派が保守なのではない。過度の自由競争の抑制を呼びかける者もまた保守である。ウクライナの戦争、パレスチナでのイスラエルとハマスの紛争によって、アメリカの力が限界に達し、反グローバリズムの時代となっている。
反グローバリズムな保守であれば、貧富の格差の是正を求める保守であったっていい。そうなると社会民主主義的な方向になる。しかもかつて保守系の主流の経済理論だったMMTも、これだけ円安になってインフレが高くなると使えないのだが。
自由主義経済が正しいのか、統制経済が正しいのか答えがある訳ではない。ただ自由競争は貧富の格差を広げ、統制は常に不完全なだけである。私は規制緩和などの改革に反対ではないのだが、今の経済人は外国から利益を引っ張ってくるような、「なぜ自分達はこれだけの利益を受け取れるのか」という点で務めを果たしていないと思う。それでグローバリズムの方向に引っ張っていくのは難しいだろう。
最近は川口市のクルド人問題など、外国人に対し厳しい対応を取る保守が増えてきた。
こういう保守は自由主義の中ではネオリベラリズムとの親和性が高く、次のアメリカ大統領選で当選する可能性が高いトランプ氏や、トランプ氏が大統領になった場合におそらく和平を結ぶプーチンによってネオリベラリズムの風潮が進められるだろう。そしてそうなると、より一層富を得て支配する者達に、富と支配の根拠が求められることになっていくだろう。
さて、あなたはどういう保守?
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