坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。サブブログ「人の言うことを聞くべからず」+では古代史、神話中心にやってます。 NOTEでもブログやってます。「坂本晶の『後悔するべからず』 https://note.com/sakamotoakiraxyz他にyoutubeで「坂本晶のチャンネル」やってます。

ドラゴンクエストII~悪霊の神々

今回ご紹介するのは『ドラゴンクエストII~悪霊の神々(以後ドラクエ2)』。
ドラクエ1』から100年後の世界が舞台で、ファミコン初のパーティー制が導入された記念日的な作品。『ドラクエ1』でのダンジョンだった洞窟の他に、新しいダンジョンとして塔が加わり、「やっぱRPGには塔がないとね」と、当時中1だった私は思っていた。塔というのは単に高い建物のことで、内部が迷宮になっている必要もないのだが……。
物語はローレシア城に、「同じロトの子孫のムーンブルクの城がハーゴンの軍団に攻め落とされたという一報が入るところから始まる。
ローレシア王は息子の王子(以下ローレ)に、他の国のロトの子孫達と力を合わせてハーゴンを倒すように命じる。
「自分の息子を旅立たせるのに、王様はどうのつるぎとわずかなお金しかくれない」という突っ込みは当初からあったが、「設定はどうでもいいんだよ!」と意気軒昂とプレイ開始。もっとも制作陣はそういうことも気にしていた様子で、後のシリーズでは最初に金を渡さないように様々な設定がなされるようになったようだが、それはこの記事とは関係ない。
同じロトの子孫のサマルトリアの王子(以下サマル)、ムーンブルクの王女(以下ムーンを見つけて、世界中を冒険することになる。
ローレは体力があり力が強いが、魔法が使えない。
サマルはローレより力が弱いが、いくつか呪文が使える。
ムーンは一番力が弱いが、いろんな魔法が使える。
後に『ドラクエ2』は一番難しいとして問題、いや話題になるが、プレイしながらでも思っていたことはいくつかある。
まず敵を攻撃して、あと一撃で倒せるというのに、AI機能がないので狙った敵ではなく、別の敵を攻撃してしまう。そのため敵を全撃破するまで全員の攻撃を喰らいまくってしまう。
またすばやさの行動順への影響が少なく、戦闘での行動順のランダム性が高いため、回復が間に合わず死にやすい、隊列が編成順になっていないためHPの低いサマルやムーンが攻撃を受けて死にやすいというのもある。
他にもサマルがベギラマを覚え、ムーンがバギを覚えるが、この2つの呪文では火力不足で敵が落ちてくれないというのもある。それもサマルがベギラマを覚えるのがレベル18なのでサマルにいかづちの杖を持たせた方が有効だったりする。
もっとも、当時パーティー制を初めてプレイする私としては、不満はあったがこんなもんだと思っていた。バギとベギラマの重ねがけで敵が落ちなくても、次のターンでローレとサマルで敵を狩っていける。
特にサマルにははやぶさのけんがあるのがいい。2回攻撃で敵を減らしていけるのである。
灯台がムズいという評判はあるが、私はまあこんなもんじゃない?と思うレベルだった。あんまりやさしくてもつまらんし。
確かにマップは広いし、ドラゴンフライが5匹出てくるのはキツかったけど、それでもクリアできないレベルじゃないし。この後満月の塔のマップの狭さに物足りなさを感じたくらい。
世界樹の葉が一枚しか持てないのは、キツいといえばキツいが難易度が高くならないうちはそんなに気にならない。
他にマンドリルが集中攻撃するというのが鬼畜というのがあったが気づいていなかった🤣
そしてムーンがイオナズンを覚えるともう爽快、じゃんじゃん敵を倒しまくれる。
このように、多少の不満があってもクリアできるうちはまだ良かったのである。

ラゴスは自力では見つけられなかった。友達に聞きまくってやっと見つけた記憶がある。
見つけにくいと言われている精霊の祠は兄貴が偶然見つけていたので問題なくいけた。同じく見つけにくいと言われている海底の洞窟はどうやって見つけたのか忘れたが苦労した記憶がないのですんなり見つけたのだろう。
しかしこの海底の洞窟から、後に鬼畜と言われるくらいに難易度が高くなる。
海底の洞窟ではMPを吸い取る敵がいて、「いやーHPと違ってMP吸い取られると消耗感あるな」と思っていたらファミコン版のふしぎなおどりは最大MPの四分の一が吸い取られるという鬼畜仕様。そりゃ消耗感あるわあ!💢
もう海底の洞窟はおっかなくてハアハアと怪しい人になってなんとかクリアしたら、次は悪評高いロンダルキアの洞窟。
もうこの洞窟がおっかないのなんの。
敵も強い上にまずは不条理な数の落とし穴の洗礼。
しかもSFC版では一度落ちた落とし穴は表示されるのに対し、ファミコン版はきっちり穴がふさがっていて、場所を覚えていないとまた同じ落とし穴に落ちてしまう。
この不条理な落とし穴で手間かかってサマルが死んで世界樹の葉がなかったらリレミト、いやリレミトはサマルしか使えないので歩いて引き返して体勢を立て直すしかないのでもう怖いのなんの。
ちなみに落とし穴地獄で見つかるいなづまのけんは兄貴が先に見つけていたので難なくゲット。
ようやく落とし穴地獄を抜けると、次は道を間違えると無限ループに陥って、正しい手順で進まないと最初からやり直しとまた鬼畜仕様。この辺はロンダルキアの洞窟で一番強いドラゴンとか出てくるから怖いったらありゃしない。
ここでもハアハアと怪しい人になってなんとかロンダルキアの洞窟を抜けると、そこは白銀の世界、ロンダルキア台地。
達成感に浸る間もなく、ロンダルキアの洞窟より強い敵が襲いかかってくる。
そのあまりの強さに、ロンダルキアの祠にたどり着く前にパーティーが全滅して下界送りになって洞窟に入り直しになったとか心折れてプレイをやめてしまった人もいるとか。
私の場合、幸いにも無事に祠にたどり着いてふっかつのじゅもんを聞くことができた。
しかしまあロンダルキアの台地の敵の強いこと。いきなりメガンテ喰らって3人とも体が砕け散ったり、普段はそんなに効かないザラキが3人まとめて効いて血が凝固して全滅したり、はたまたサイクロプスの痛恨でおっ死んだり。
ロンダルキアの洞窟や、ロンダルキア台地の敵が桁違いに強いのも、開発中に発売まで時間がなくて、全体を通したテストプレイをせずに発売したからだとか。
実際レベルを到達レベルより5つほど上げれば、そんなにきつくないようになるらしい。それにしてもあんだけキツい思いをしてまだレベルが足りないなんて……。
問題はそれだけではない。
多分ロンダルキアの洞窟からだと思うが、サマルのはやぶさのけんの攻撃が効かなくなってくる。固い敵が多くて、はやぶさのけんの2回攻撃で入って2ポイント。
サマルの最強武器がてつのやりだと知ったのはずっと後のこと。てつのやりでも雀の涙くらいのダメージしか入らないだろう。
サマルが弱いということでトンヌラとかいじられまくってると知ったのはここ数年のこと。
そしてムーンのイオナズンが効く敵がほとんどいなくなる。
それでもハアハアと怪しい人になってハーゴンの神殿にたどり着いて、幻はルビスのまもりで難なく解いて、ノーヒントで鬼畜と言われる十字架でじゃしんのぞうをかかげるのも苦労せずにいけた。いやあれは兄貴が先に解いてたんだっけ?それにしてもじゃしんのぞうをかかげる勇者ご一行って……。
2階に着いて、出てくるのがドラゴンとかロンダルキアの洞窟並でぬるいなと安心していたら、アトラス、バズズ、ベリアルと中ボス3連戦でまたハアハアとなって、サマルが死んで世界樹の葉がなければザオリクが使えず引き返すしかないので、おっかなくしょうがなかった。
必死の思いでハーゴンを倒して、とうとうラスボスのシドーが登場。
これが倒せない。
シドーはベホマを使うが、ベホマを使うボスキャラは他にもいる。しかしどのボスキャラも、HPが最低になったところでベホマを使う仕様になっているが、シドーは四分の一の確率でベホマを使用するようになっていて、「ベホマベホマ!」と続けてベホマを使ったりする。
こっちは残りMPが気がかりになっているのに、シドーの体がでかくて「ムーンのMP今いくつだ~!」ってなって心が折れかけた。
「こうなったらレベル上げだ!」と必死にレベルを上げたが、死亡率の高いロンダルキア台地はレベル上げに向かない。しかしだからといってロンダルキアの洞窟に戻るのは違うだろうと、ハアハア言いながらロンダルキア台地でレベル上げしてたら、ムーンのレベルが35で止まってしまった。
ローレはレベル50まで、サマルはレベル45まで上がるというのは知っていた。
しかし当時、サマルのステータスがレベル40から爆上げして、レベルカンストで『ドラクエ1』の勇者並になるというのは知らなかった。だから頭の中で成長曲線を描いて、レベルマックスでもシドーは倒せないという結論に達せざるも得なかった。
そこで友達にシドーの倒し方を聞いたところ、親切にも
イオナズンを使うんだよ🤗」
と友達は教えてくれた。
イオナズン効かないんだけど」私が言うと、
「それを何回もやるんだよ」と友達。
実際やってみた。
効かない。
イオナズン何回やっても一発も入らない。
ここで私は心が折れた。

シドー撃破にはルカナンが必須だと知ったのははるか後のこと。
そりゃそうだ。シドーの守備力は255。ルカナンなしで攻撃が通る訳がない。
この『ドラクエ2』で私のこの後のRPGに対する姿勢ができあがったのだが(いやそもそも『ドラクエ1』から呪文は回復呪文しか使ってないのだが)、たとえばマヌーサは効いても攻撃が当たることの方が多いので使わず、ルカナンも効果がよくわからないので使わずと、補助呪文については呪文嫌いになっていた。
だからラリホーマホトーンも使わない。ザラキも使わない。使うのはベギラマ、バギ、イオナズンと攻撃系の呪文、後は回復系のみである。
まあザラキ使いにラリホーマホトーンも使わなけりゃ全滅リスクは高いよな。
そういう脳筋スタイルでプレイしてたけど、兄貴がクリアするところはしっかり見ていたのである。中1なので自覚はなかったが、兄貴とは精神的な溝があったようで、兄貴に攻略法を聞くという発想はとうとう生まれなかった。
友達も呆れてわざと嘘を教えたのだろう。まあそんな甘い姿勢でやってたらクリアできないよな。
それに情報でカバーしてなんとかなったけど、ラゴスとかあんなの自力じゃ見つけられねーよ。
堀井雄二は盲点を突いた仕掛けをしてくるけど、子供は思考が柔軟だと言ったのはどこのどいつだ!子供は固定観念の固まりだよ!(そういや俺は『ポートピア』もクリアしなかったな、俺って一体__)

その後『ドラクエ3』『ドラクエ4』もプレイしたが、ぬるくて消化不良だった。
多分兄貴の方だろうが、『ドラクエ2』は友達に貸して、そのまま帰ってこなかった。
『3』と『4』は何度も全クリしたが、『ドラクエ2』のシドーを倒したいという思いはその後も燻り続けていた……。

SFC版以降、難易度を下げてきたらしいが、もしやるならベホマを使わないシドーじゃなくて、ファミコン版のシドーを撃破したいね。
もっともはかぶさのつるぎみずのはごろもふたつは俺にはチートすぎる感じがするので、みずのはごろもをサマルに着せようか。
ちからのたてを使えば、回復もずいぶん楽になるが、ちからのたてに回復効果あるって俺知ってたっけ?当時は知らなかったかもしれない。
他にもサマルをレベルカンストさせるとか、ふくびきけんで当てていのりのゆびわをふたつ持つとか、ふしぎなぼうしを手に入れるとか……。

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