坂本晶の「人の言うことを聞くべからず」

「水瓶座の女」の著者坂本晶が、書評をはじめ、書きたいことを書きたいように書いていきます。サブブログ「人の言うことを聞くべからず」+では古代史、神話中心にやってます。 NOTEでもブログやってます。「坂本晶の『後悔するべからず』 https://note.com/sakamotoakiraxyz他にyoutubeで「坂本晶のチャンネル」やってます。

日本は核を持つ準備をすべし

ウクライナの戦争を見て、つくづく核保有国との戦争はやりにくいと思う。

プーチンのロシアと習近平の中国は、冬から夏にかけて、アメリカや日本に気球を飛ばすだの、新START条約を破棄するだの、ベラルーシに核ミサイルを配備するだの散々やってきた。

中国がアメリカの日本に気球を飛ばしたのは、中国がウクライナをミサイル攻撃する意志があるという暗示であり、そのためウクライナ軍は反転攻勢の前に空爆を行うことができず、反対にロシア側からは空爆のし放題という苦境に陥っていた。

ようやく反転攻勢に出ることができたかと思えば、地雷原の設置により先に進むことができない。

 

もっともプーチンは好き勝手やれるという訳ではない。

新START条約の破棄、ベラルーシへの核ミサイル配備は、中立国に「ひょっとしたら核保有国になれるかも」と思わせて外交面でロシアに味方させるための措置である。キューバ危機の頃ならともかく、アメリカもロシアも地球の裏側にまで届く核ミサイルを持っているの゙に、ベラルーシに核ミサイルを配備する軍事的メリットはない。

プーチンにとって、政権維持の一番の方策は戦争の継続だが、そのために諸外国に核保有国になれる可能性をほのめかしたことは、必ずしもプーチンの求心力を高めていない。むしろ求心力を低下させる措置だったと見ている。

反乱を起こしたプリゴジンは、飛行機事故という形で、おそらくプーチンに殺されたのだろう。戦争で英雄と目されると、権力を奪われるのを恐れる権力者によって英雄が殺され、そのため優れた実績を挙げる軍人が枯渇するという、ロシアの歴史をプーチンはまた忠実に踏襲している。

プリゴジンが死んで、プーチンはしばらく安泰だが、ロシアの周辺ではもう覇権を維持するのが難しくなっており、アゼルバイジャンがロシア軍が駐屯していたナゴルノ・カラバフ自治州に侵攻するという事態まで起こっている。

プーチンが徹底して強権支配を続けているため傍目にはわからないが、プーチンの求心力はそれなりに低下しているはずである。ただそれがプーチンを失脚させるまでには至らないということである。いつかは必ずプーチンが失脚するような事態が起こるが、それがいつになるかはわからない。

 

ウクライナの戦争がどのような結果に終わろうとも、ロシアは当面極東の脅威とはならないだろう。

しかし今の戦争をどこまで継続できるかどうかについては、相当の疑問が生じている。もし来年のアメリカ大統領選でトランプ氏が勝利すれば、ウクライナへの武器援助の全面停止という事態もあり得る。しかしその時までには、アメリカは相当兵器をウクライナで消費しているだろう。

問題は中国で、ウクライナの戦争の経緯から見れば、台湾侵攻をした時には相当厄介なことになるだろうとは用意に想像できる。

中国の台湾侵攻に対して、通常兵器でできる対応は限られている。

もし台湾侵攻という事態が起こった時に日本ができる対応は、核を持つことだろう。

 

私は日本が核を持つことは、周辺国にも核を持つ正当性を与えてしまうので、慎重であるべきだとは思っている。

しかし台湾侵攻という事態が起これば、もはや核を持つべきではないと言ってられないようになると思う。

今から核保有の議論をすべきである。

 

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